ELMO QBiC Panorama X(エルモ キュービック パノラマエックス)を購入しました。価格162,000円 (税込)です。ELMO QBiC Panorama Xの説明の前に軽くラインナップの説明いたします。
まったくの初心者がELMO QBiC Panorama Xを購入しようか悩んでいましたら、ぜひこの記事を参考にしてください。何が必要が大体分かると思います。購入して後悔して公開する前に・・・・・。
ELMO QBiC Panorama Xについて
ELMO社もアクションカメラを販売しています。GoProはスポーツ向けですが、ELMOはファミリー向けの印象が強い小型カメラです。画角が185度あるのが特徴です。QBiC MS-1がスタンダードなモデルです。さらに上位機種としてQBiC MS-1Xがあります。少し画質が良くなってます。185度で撮影できるQBiC MS-1Xを4台セットにして、リグという4台のカメラを固定する専用器具を付属したモデルが、ELMO QBiC Panorama Xです。4台が連動するようにフォームウェアがカスタマイズされています。
ちなみに下位モデルとして、MS-1を4台セットにしたQBiC Panoramaも発売されています。
ELMO QBiC Panorama Xを使えば、高性能な360度動画を誰でも作れるというコンセプトの商品です。ELMO QBiC Panorama Xに使われているQBiC MS-1XのSPECについても、簡単に説明しておきます。
QBiC MS-1Xの画質は、1080p 60fpsが最大です。1080pとはHD画質です。1920×1080ピクセルの動画です。60fpsとは、フレーム毎秒のことで動画を構成する静止画の数とも言えます。fpsが高いほどなめらかになります。DVDの場合が30fpsです。60fpsあれば、自然な滑らかさがでます。20fpsだとちょっとカクカクという感じです。
HD画質(1920×1080)と、2K(2048×1080)は同じ感じです。規格によってピクセル数は異なるようなので、あくまでもざっくりとしたピクセル数です。
QBiC MS-1Xの解像度は普通ですがfpsが高いので、動きのある動画も取れるカメラになります。ちなみにGoProの上位機種であるHero4 Black Edition(50000円以上)は、4K(3840×2160)30fps、1080p(1920×1080)120fpsの撮影が可能です。SPECだけみたら、Hero4 Black Editionの半分ぐらいの性能と見ても良いかもしれません。
QBiC MS-1X4台の動画を合成するので、結果的には4K60fpsの動画を書き出せます。またGoProも同じですが、解像度=性能ではなく、やはりレンズやその他の部分の性能も大きく影響します。
360度動画を作るまでに必要こと。実際にさわってお届けいたします。
開封するとQBiC MS-1Xが4つ入っています。サイズは手のひらサイズです。筐体はプラスチックです。
それぞれに番号(1~4)が割り振られています。
レンズは185度 F2.0です。かなり広角です。
専用のリグが付属しています。組み立ては簡単なので省略します。アルミ製で頑丈です。
Class10以上のMicroSDが4枚必要です。あらかじめ購入しておきましょう。私はトランセンドのMicroSDを購入しました。
4台の充電には、USBポートが4つ必要です。充電用のUSBポートも一緒に購入をお勧めします。
アプリを入れて4台を操作します。Appストア等でQBiCと検索すれば出てきます。インストールして準備しましょう。
まずマスター(1番)の電源を入れます。続いて同じように2番~4番の電源を入れます。数分でそれぞれが連動します。しばらく待ちます。
スマートフォンのWifi設定を行い、QBiC MS-1Xを認識させます。
そしてアプリを立ち上げてやっと操作が可能になります。毎回使うたびに認識するまで、1分ぐらい待つ必要があります。結構不便です。
パノラマで使う場合は、カメラ側の手ぶれ補正などをOFFにする必要があります。マニュアルを読んで設定します。
スマートフォンから、録画開始ボタンを押すと、ポロポロンと音がして、4台の録画が始まります。
撮影が終了したら、停止ボタンを押すと同じように止まります。よくエラーが出て操作ができなくなります。その時は、手動でボタンを押すことでストップできます。
撮影したファイルの転送ですが、パソコンからWifiで接続してダウンロードできれば便利なのですができません。1台1台USBケーブルで接続してダウンロードするか、MicroSDを1つ1つ取り出して、カードリーダで読み込むか、いずれかの作業が必要です。
このUSBコネクタが非常に不便です。まず蓋が邪魔です。そしてHDMIが似ているため間違えます。さらにUSBの上下で間違えて、非常にイライラします。周りにあるボタンを誤って押してしまうことも多いです。USBの規格もUSB2.0のため、大きな撮影ファイルの場合はとても時間がかかります。
MicroSDも取り出しづらいです。そしてMicroSDは、反対向きでもある程度挿入できてしまいます。しかも取り出せなくなります。とても焦りました。MicroSDの裏をレンズ側に向けていれる等マイルールが必要です。
MicroSDのほうが、USBより転送速度が多少早いため、私はMicroSDでデータを移動しています。4台のファイル名がすべて同じなので、ファイル名の書き換え等が必要です。このあたりも非常に面倒です。
付属ソフトはありません。
ELMO QBiC Panorama Xには、画像の付属ソフトがありません。自分で専用のソフトを用意する必要があります。360度動画を作成する一番有名なソフトは、kolorのautopano proです。そしてautoano gigaも必要です。2つのソフトで10万円以上かかります。名前が似ていますが別のソフトです。まず360度の動画編集ソフトでautopanoとautopano proがあります。pro版はGPU処理ができます。GPU処理ができないと時間とてもかかります。pro版を選ぶしかありません。
動画の張り合わせ(ステッチング)ソフトもautoanoとautoano gigaがあります。これも同じです。giga版を選ぶしかありません。※無料体験版を使えばもちろん無料です。
出力にロゴが入るなど制限がありますが、無料体験版でもフル機能が使えます。
http://www.kolor.com/autopano-video/download/
http://www.kolor.com/autopano/download/
動画を処理するにあたってCore i7、GTX960,16GBのメモリぐらいあると、ある程度快適に動作します。デスクトップパソコンで15万ぐらいです。グラフィックカードを搭載していないノートパソコンだと、時間がかかります。時間がかかってもOKならノートパソコンでも作業できます。
以上で撮影をして360動画を作る準備ができました。ELMO QBiC Panorama Xと合わせて軽く40万円ぐらいお金がかかりました。正確にいえばELMOだからお金がかかったのではなく、今360度動画をやろうとすると、そのぐらいお金がかかります。
GoProを使うならもっとお金がかかるでしょう。コダックのPIXPRO SP360等なら、もっとずっと安く済みます。
ちょっと休憩。ELMO QBiC Panorama Xの画質比較をします。
まず静止画で画質を比較します。QBiC MS-1Xは3万円以上しますが、画質はあまり期待できず、185度という広角が一番の特徴となります。また静止画はあまり得意ではない機種です。静止画が動画の品質につながっているとはいえませんが、185度の広角であることが特徴だなという印象です。以下静止画の比較です。1.シャオミー1万円のスポーツカム
2.QBiC MS-1X(ELMO QBiC Panorama X)
3.E-410(8年前の1000万画素一眼レフ+魚眼レンズ)
4.iPhone6のカメラ
1.シャオミー1万円のスポーツカム
2.QBiC MS-1X(ELMO QBiC Panorama X)
4.iPhone6のカメラ
1.シャオミー1万円のスポーツカム 右ノート拡大
2.QBiC MS-1X(ELMO QBiC Panorama X) 右ノート拡大
3.E-410(8年前の1000万画素一眼レフ+魚眼レンズ) 右ノート拡大
4.iPhone6のカメラ 右ノート拡大
2.QBiC MS-1X(ELMO QBiC Panorama X) 正面拡大
3.E-410(8年前の1000万画素一眼レフ+魚眼レンズ) 正面拡大
4.iPhone6のカメラ 正面拡大
1.シャオミー1万円のスポーツカム 左の椅子拡大
2.QBiC MS-1X(ELMO QBiC Panorama X) 左の椅子拡大
3.E-410(8年前の1000万画素一眼レフ+魚眼レンズ) 左の椅子拡大
4.iPhone6のカメラ 左の椅子拡大
肝心のELMO QBiC Panorama Xの画質はどうか?
私もいくつか動画を撮影したのですが、はっきりいってこのぐらいの画質です。完璧な設定をすればこのぐらいの撮影ができるのかもしれません。ちなみにTPhotoworksさんは、QBiCの監修をしているところです。
まあなんというか。。。これで40万。。。きっつーーーーと感じた人は、シャオミー1万円のスポーツカムを買って、普通に広角155度の動画を楽しんだ方がはるかに楽しめます。
でも2016年はVRの年になりそうですので、ちょっと360度動画を知りたい人は、個人レベルでも楽しめる環境を作れると思いますよ!
QBiC Panorama X
http://www.elmoqbic.com/panorama/jp/